相続した空き家が売れない理由と“現金化する3つの方法”

近年、「相続した空き家をどうすればいいかわからない」「売りたいのに買い手がつかない」と悩む方が増えています。

本記事では、相続した空き家が売れない背景や主な理由、現金化するための具体的な方法、そして売却時に確認しておきたい費用や税金のポイントについて解説します。

「相続空き家を有効に手放したい」「スムーズに現金化したい」と考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

相続した空き家が売れないケースが増えている背景

相続によって取得した空き家が売れないケースは、全国的に増加しています。背景には、人口減少や地方の過疎化が進むことで不動産需要が低下していることが挙げられます。

また、2024年4月から相続登記が義務化されたことで、名義変更が済んでいない物件は売却が難しくなるケースも増えています。

相続した空き家が売れない３つの理由

相続した空き家がなかなか売れない背景には、いくつかの具体的な要因があります。

ここでは、相続空き家が売却できない主な理由を3つの視点から整理して解説します。

• 相続登記が完了しておらず名義変更ができない
• 建物の老朽化や立地条件が悪く需要が低い
• 相続人同士の意見が合わず売却が進まない

これらの要因を正しく理解し、早めに対策を取ることで、売却の停滞を防ぐことができます。

相続登記が完了しておらず名義変更ができない

相続による不動産売却で最も多いトラブルが、相続登記が未完了のままになっているケースです。

名義変更が済んでいないと、法的には故人名義のままであり、売買契約を結ぶことができません。

売却をスムーズに進めるためには、早い段階で司法書士や不動産会社に相談し、書類準備や登記手続きを進めておくことが重要です。

建物の老朽化や立地条件が悪く需要が低い

築年数が古く、建物が老朽化している空き家は、購入希望者が見つかりにくい傾向にあります。

こうした場合、建物をリフォームして販売価値を高めるか、解体して更地として売り出すのが現実的な選択です。

地域市場を熟知した不動産会社に相談することで、最適な販売方法を提案してもらえるでしょう。

相続人同士の意見が合わず売却が進まない

相続した不動産が複数人の共有名義になっている場合、売却の意思決定が合意に至らず、手続きが進まないことがあります。

不動産の売却には、共有者全員の同意が必要なため、一人でも反対すれば取引を成立させることはできません。

このような場合は、まず話し合いの場を設け、第三者である不動産会社や司法書士などの専門家を交えて調整を行うことが効果的です。

相続した空き家を現金化する3つの方法

相続した空き家を有効に活用するには、『現金化』の方法を理解しておくことが大切です。

ここでは、相続した空き家をできるだけ効率よく現金化するための3つの具体的な方法を紹介します。

• 方法1：不動産会社を通じて仲介売却する
• 方法2：不動産買取業者に直接売却する
• 方法3：解体して土地として売却する

それぞれの方法にはメリット・デメリットがあり、目的に応じた選択が重要です。以下で詳しく見ていきましょう。

方法1：不動産会社を通じて仲介売却する

仲介売却とは、不動産会社が買い手を探し、成約時に仲介手数料を受け取る仕組みのことです。

販売活動では、ポータルサイト掲載や内見対応などを不動産会社が代行してくれるため、手間を抑えて売却を進めることが可能となるでしょう。

ただし、売却までの期間は数ヶ月かかる場合があり、早期現金化には向かない点もあります。

方法2：不動産買取業者に直接売却する

不動産買取とは、不動産会社が物件を直接買い取る方法です。最大の特徴は『売却までのスピード』で、最短数日〜数週間で現金化が可能です。

老朽化した空き家や早期売却を希望する方にとっては、確実に現金化できる選択肢といえます。

方法3：解体して土地として売却する

建物の老朽化が進み、修繕が難しい場合は、解体して土地として売却する方法が有効です。

ただし、解体費用が発生する点には注意が必要です。費用相場は建物の規模や構造によりますが、一般的に100〜200万円程度かかります。

売却時に確認しておきたい税金と費用

空き家を売却する際には、売却価格だけでなく『税金』や『諸費用』にも注意が必要です。

ここでは、相続した空き家を売却する際に確認しておくべき主な税金と費用について解説します。

• 譲渡所得税や特例措置の内容を理解する
• 解体費用や仲介手数料などの実費を把握する

これらのポイントを押さえることで、売却後のトラブルや想定外の出費を防ぐことができます。

譲渡所得税や特例措置の内容を理解する

空き家を売却した際に利益が出ると、その差額に対して『譲渡所得税』が課税されます。

譲渡所得は、不動産の売却価格から購入時の取得費や売却時にかかった諸費用を差し引いて計算される金額のことです。

ただし、一定条件を満たすと最大3,000万円の控除が受けられる『空き家の特例措置』が適用される場合もあります。

この特例は、被相続人が一人暮らしだった住宅を相続した場合などに利用でき、要件を満たすことで大幅な節税が可能です。

解体費用や仲介手数料などの実費を把握する

空き家の売却にあたっては、税金のほかにもさまざまな実費が発生します。

代表的なものとして、不動産会社への『仲介手数料』や老朽化した建物を取り壊す 『解体費用』などがあります。

これらの費用を事前に見積もっておくことで、売却後の手取り額を正確に把握でき、資金計画も立てやすくなります。

空き家をスムーズに現金化するためのポイント

空き家を早く、かつ納得の条件で現金化するためには、正しい手順と準備が欠かせません。

ここでは、空き家の売却を成功させるために押さえておきたい3つの重要なポイントを紹介します。

• 売却目的を明確にする
• 市場価格を把握する
• 専門業者を複数比較検討する

これらのステップを踏むことで、無駄のない売却活動ができ、より良い条件で現金化が可能になります。

売却目的を明確にする

空き家を売却する際は、まず「なぜ売るのか」という目的を明確にすることが重要です。

たとえば、早く現金化したいのか、できるだけ高値で売りたいのかによって、選ぶ売却方法も変わります。

目的を整理しておくことで、不動産会社への相談や見積もり比較もスムーズに進められるのです。

市場価格を把握する

売却を成功させるためには、まず「自分の空き家が今いくらで売れるのか」を知ることが大切です。

市場価格を把握せずに高すぎる価格を設定すると、売れ残りにつながり、結果的に値下げを余儀なくされるケースがあります

現実的な価格を設定することが、空き家を早く現金化するための第一歩です。

専門業者を複数比較検討する

空き家の売却をスムーズに進めるには、信頼できる不動産会社を選ぶことが欠かせません。

業者によって査定額や得意分野が異なるため、比較することで最適なパートナーを見つけやすくなります。

契約内容や手数料の違いも確認し、自分の希望に最も合う業者を選ぶことが、安心・確実な現金化につながるのです。

松江市・出雲市・米子市でおすすめの不動産

不動産を売却する際には、価格の妥当性だけでなく、相談のしやすさや地域への理解度も重要なポイントです。

今回は、松江市・出雲市・米子市周辺で不動産売却を検討する方に向けて、信頼できる地元密着型の不動産会社を2社ご紹介します。

• 西日本ホーム株式会社
• 株式会社カチタス

それぞれの会社が持つ強みや、売却を検討している方へのサポート体制について詳しく見ていきましょう。

西日本ホーム株式会社

西日本ホーム株式会社は、島根県松江市に本社を構える地域密着型の住宅会社です。

新築やリフォームはもちろん、土地売買や不動産の買取まで一貫してサポートできる点が強みです。

地域での信頼と実績が厚く、「丁寧で確実な対応をしてくれる会社を選びたい」という方におすすめです。

株式会社カチタス

島根県出雲市を拠点に活動する中古住宅の買取・再販専門企業が株式会社カチタスです。

特徴は、不動産を『仲介』ではなく 『自社で直接買取』する仕組みを採用している点です。

これにより、売却までの期間を短縮できるうえ、仲介手数料がかからないというメリットがあります。

スピーディな売却や現金化を希望する方にとって、安心して依頼できる企業です。

まとめ

本記事では、相続した空き家が売れない理由や現金化の方法、そして売却時に確認しておきたい費用や税金について解説しました。

相続した空き家を放置すると、管理コストの増加や資産価値の低下など、さまざまなリスクを招きます。

仲介・買取・解体売却などの選択肢を比較し、自分の目的に合った手段を選ぶことが成功の鍵です。

早めの行動が、空き家の負担を『資産』へ変える第一歩となるでしょう。